お米のはなし。

古来より日本人はお米を大切に育ててきました。
いろいろなお米についてのおはなしを少しずつ記事にしていこうと思います。

吉田農園のお米については、下記リンクでご説明致します。

お米と日本人

 お米は縄文時代より作られてきており、およそ3000年もの間、日本人の主食として大切にされてきました。
 なぜこんなにもお米が大切にされてきたのでしょうか?それは日本神話にその理由がありそうです。

 天孫降臨のとき、ニニギノミコトは天照大神より国民が飢えることがないようにと、高天原に実っていた稲穂をお渡しになられます。それを以て毎年五穀豊穣となるよう言い渡されました。ニニギノミコトはしかとその命を受け、代々日本の皇となるものにその命を引き継いだのです。つまり、日本の神様から渡されたとても大切なものであり、五穀豊穣は天皇陛下に与えられた最も重要なお役目ということです。

 昭和天皇が崩御なさる少し前、雨が続いているのを憂いて「お米は大丈夫ですか?」とご心配なさっていたとのことです。入院生活が続き、お亡くなりになられる直前にもかかわらず「五穀豊穣」を願われていたのですね。それほど大切なことだということです。

 日本人は戦後の政策で、外国のものを多く取り入れることとなり、食文化もとても豊かになったと思います。しかし、主食のお米から離れていってしまうことはとても残念なことです。
 当たり前になりすぎたお米を今一度見直す必要があるのではないでしょうか?

お米のヤマトコトバ

 「ヤマトコトバ」というのをご存知でしょうか?ヤマトコトバとは、一般的に使われる意味だけでなく別の意味を持つ言葉になります。例えば「稲」は「イネ」で、「命の根っこ」という意味が隠されているとのことです。「米」は「ヨネ」で「世の根っこ」だそうです。また、
「米」は「コメ」で、「〜を込める」となり、心や気持ち、魂を込めるということになるそうです。
 お米に関するもののヤマトコトバには、命に関する最も大切な意味を持っているのだなぁと改めてお米の重要性を認識させられます。

宝=田から

 宝物という言葉を聞いて何をイメージするでしょうか?現在ではやはり金銀財宝やお金でしょうか。はたまた自分にとって一番大切なものや思い出といった答えもあると思います。この「たから」という言葉の起源はよくわかっていませんが、とある古史古伝にははっきりとその言葉の意味が書かれてあります。
 「たから」という言葉は「田から」生まれるものなのだそうです。つまりお米です。昔はお米が税金として扱われていました。お米がお金の代わりを果たしていた時代があったことは社会科の歴史で習う事です。そのお金に変わるお米は「田から」生まれてきます。そこで「たから」というのだそうです。その後漢字が輸入され、「宝」という漢字が充てられました。
 つまり、米農家は「宝」を育て生むお仕事だということが言えます。このお仕事に携わらせていただいていることに感謝して日々の作業に取り組んでまいりたいと思います。

つづく...